心理的安全ジャーニー Slackで安全を実装する5つの手法 - Speaker Deck を読んだ。 「心理的安全性」という言葉について、Googleによる定義に基づいて図解を織り交ぜながら分かりやすく説明してくれている。
今回は、この資料の後半に出てくる「信頼」という言葉について考えたい。
なぜ「信頼」について考えるか
いま自分が取り組んでいるCustomer Reliability Engineering(CRE : 顧客信頼性エンジニアリング)の活動においても「信頼」という言葉が出てくる。
➡︎CREについての記事はこちら: CREとはなんなのかを考えている - tanaken’s blog
けど「信頼」という言葉自体について考えたことなかった。
今回の資料での「信頼」は「チーム内の対人関係における信頼」なので、これをそのまま「CREにおける信頼」として解釈するのは適切ではないかもしれない。
とはいえ同じ「信頼」という言葉なので、ヒントとなる考え方はありそうな気がしている。
信頼とは何か
引用: 心理的安全ジャーニー Slackで安全を実装する5つの手法 - Speaker Deck
- 自分に何か困ったことが発生した時、何かに悩んでいる時、誰かに頼りたい時、相手が相談に乗ってくれる、一緒に解決策を考えてくれる、そういう行動をしてくれると信じること = 信頼 なのだなぁ
- その問題の解決に至るかはここでは議論されていない(もちろん解決できた方が良いと思うけど)
- CREの観点で考えてみると、登場人物は「顧客」と「サービス運営者」がいる。「サービス運営者」としては「顧客」に次のように感じてもらう(=信じてもらう)ことを目指したいなと思った。
- 問い合わせをしたらすぐに相談に乗ってくれそう
- 一緒に解決策を考えてくれそう
- 実現したいことを手助けしてくれそう
- 「顧客」のことを信じるという観点も忘れずにいたいなと思った
- 相互に「信頼」を築きたい
信頼に至るまで
引用: 心理的安全ジャーニー Slackで安全を実装する5つの手法 - Speaker Deck
- 信頼への道のりには「親和」と「尊重」がある
- 道のりを早く進むには「感謝」も大事っぽい
親和について
引用: 心理的安全ジャーニー Slackで安全を実装する5つの手法 - Speaker Deck
引用: 心理的安全ジャーニー Slackで安全を実装する5つの手法 - Speaker Deck
- 「親和」を築くには「コストを払ってまで友好関係を築きたい」という意思を相手に伝えることが大事らしい
- ちょっと恩着せがましいような印象もある...
- でもまあわからなくもない
- ちょっとしたことで「こんなことしてくれるんだ〜」と嬉しくなる瞬間はある
- 例えば、スタバでカップにお絵描きしてくれるやつとか
- 自体自分にとっては特に利益にはならない
- けど、なんとなく「悪い気はしないな〜」みたいな
- 相手がちょっとしたコスト(時間)を払ってくれているからなのかな?(わからない)
- CREの観点で考えてみると、「サービス運営者」は「顧客」との親和を築くためにコストを払って何かやってみよう、ということかな。
- 例えばいま自分が携わっているSUZURIだと、このメールとかはまさにそれかもしれない
suzuriのメール分かるわ〜。
— まっちゃん (@5n7FTdX3ijcYVjM) 2020年7月22日
めちゃ好きですsuzuri。 pic.twitter.com/GKymGyzkOF
- 例えばいま自分が携わっているSUZURIだと、このメールとかはまさにそれかもしれない
尊重について
引用: 心理的安全ジャーニー Slackで安全を実装する5つの手法 - Speaker Deck
引用: 心理的安全ジャーニー Slackで安全を実装する5つの手法 - Speaker Deck
- 「静かな人に声を与える」の大事そう&むずそう
- その場では考えを言わないけど別の場では言うとか、頭の中だけに留めてしまうとか、そういうケースあると思う
- なぜそうなるのか?
- たぶん「自分の考えを伝えても意味ないや」とか、「自分が意見を言うような話ではなさそう」とか、考えてしまう
- どうすれば?
- 「意見の尊重」をするのが大事
- どうなる?
- 「自分の考えを汲み取ってくれる」とか、「自分の意見がヒントになるかも」とか、考えるようになる
- CREの観点では、「サービス運営者」は「顧客」に対して「意見の尊重」をしている姿勢を示す必要がありそう
- 例えば「こんなご意見をいただきました!」のリストを開示するとか?
- まずは意見がちゃんと届いていることを伝える
- 意見に対する対応方針も示せるとよさそう(対応しない場合も含めて)
- 例えば「こんなご意見をいただきました!」のリストを開示するとか?
感謝について
引用: 心理的安全ジャーニー Slackで安全を実装する5つの手法 - Speaker Deck
引用: 心理的安全ジャーニー Slackで安全を実装する5つの手法 - Speaker Deck
- 「感謝」に「同様の行為を返報として約束する」という解釈もあるのか。知らなかった。
- 協力してもらった時その相手に感謝を伝えると、相手は「自分が同じような状況になったときに協力してもらえそう」と感じる(=信じる)ということだな。
- これはつまり「信頼」だ
- 感謝を伝えることで「信頼」が増える
- CREの観点だと、「サービス運営者」と「顧客」の間で感謝を伝え合う仕組みがあるとよさそう
まとめ
「チーム内の対人関係における信頼」について語られた資料をみながら「CREにおける信頼」について考えてみた。
ヒントになることがいくつかあったのでよかった。実践していきたい。