ペパボに入社して丸5年がたった

気づいたら5年経ってました。早いですね。

入社3ヶ月時点で書いていた記事「"ペパボに入って良かった"と思った7つのこと - tanaken’s blog」があるので、この7つの観点で今の状況を記録します。

①コードレビューの心地良さ

『ここのコード、どういう意図があるのかを知りたいです!』という質問をくれます。質問部分にはもしかしたら「本当はこう書いた方がより良いかも?」という思いがあるのかもしれませんが、一旦それを抜きにして、自分のコードに歩み寄ってくれます。


時にはレビューによってちょっと大きめな修正が必要なケースもありましたが、そんな時は理由部分をしっかりと説明した上で『代わりにこうやってみましょうか』という具体案を提案してもらいました。

チーム全体として、引き続きそういう感じで出来てると思います。

自分はその日の調子や状況によってはちょっと棘のある言葉を使ってしまってるかもしれないなぁと心当たりがあるので、より心地良いレビュー環境をつくるために気をつけていかなきゃなぁと思っています。

あと、レビューはスピードも大事だよなと感じています(プルリク出してすぐにレビューをもらえたら、それは心地良さにもつながりそうだし、生産性の観点でも大事)。

いまは基本的に非同期でレビューしてますが、今後は同期的なレビュー(実装者に解説してもらいながらレビューする)もとりいれてみようかなと検討しています。

②技術への熱の高さ

ペパボでは様々な勉強会が様々な頻度で行なわれていますが、特に自分は、毎月開催されているPTF(Pepabo Tech Friday)というイベントがすごく良いなぁと思っています。

引き続き毎月開催されています。毎回5~8名くらいが発表していて、これが継続的に運営できているのは結構すごいことだと感じています。

PTF に関する記事一覧 - Pepabo Tech Portal

外部イベントでの発表も増やしたいですね。ここ1〜2年でのメンバーの入れ替わりもあり、外部カンファレンス(特に各技術のトップカンファレンス)での発表経験者が減っています。

技術的な発信を増やすためにも、メンバー(や自分自身)が技術に集中できる環境をつくっていきたいところです。

③プロダクトへの熱の高さ

自分はSUZURI事業部にいるので、SUZURI事業部のことしか分からないですが、最近でも「状況の変化に合わせてブランドビジョン*1を見直そう」という動きがあり、引き続き高い熱量でプロダクトに向き合えていそうです。

一方で自分自身は、最近はSUZURI自体の機能の開発よりもその運営を支える裏側の機能(決済や会計周り)に取り組むことが多くて、その意味では「SUZURI」というサービス自体への熱量は落ち着いています(対 入社3ヶ月時点 比)。

サービスの観点よりも技術的な観点で、SUZURIのコードベースへの熱量は上がっているかもしれません。

最近はあるテーブルの再構築*2をしまして、これはなかなか熱量がないとできないことだと思うし、やりきった達成感がありました。

④Slackに統一されたオープンなコミュニケーション

入社して3ヶ月経ちましたが、僕はまだ1通もメールを送っていません。 全ての社内のやりとりがSlackに集約されているので、メールを使う必要がないためです。

メールの送信履歴をみてみたら、「外部サービスの検証環境についての問い合わせ」と「研修の外部講師への依頼」の2スレッド(計11通)のみでした。 コミュニケーションが統一されてない環境では働けない身体になっていそうだなぁと感じています。

ここ数年での変化では、GMOグループ横断での共有チャンネルが生まれてグループ内の他社とのコミュニケーションがしやすくなりました(自分はあまりに活用できてないですが)。

⑤行動指針の刷新 〜私たちが大切にしている3つのこと〜

わたしたちが大切にしている3つのこと | GMOペパボ株式会社 採用サイト は引き続き頭において日々過ごしています。

この数年での変化としては、おかげさまで創業20周年を迎えました | GMOペパボ株式会社 にあるように会社のミッションが刷新されました。

「インターネットで可能性をつなげる、ひろげる」

これは2013年に定めた私たちのミッションです。

創業20周年を機に新たなフェーズを目指して、このミッションを変更することにしました。

「人類のアウトプットを増やす」

新たなミッションでは、私たちが提供するプロダクトによって表現や情報発信のハードルを下げ、文学や芸術などの表現、あらゆる情報発信、商品や作品の売買、といったアウトプットを世界中に増やすことを掲げました。

⑥社長からのメッセージ

今年9月の初め、北海道で大きな地震がありました。 そのことはあまり深く考えず、入社したての僕は出勤しました。 すると、Slackの全社チャンネルにあるメッセージが届いていました。社長からです。 そこには次のような内容が書かれていました。

  • 北海道で大規模な地震と停電が発生していること
  • パートナー(社員)自身やご家族で被害にあっていたり安否が分からない場合は上長や人事に申し出てほしいこと
  • 各サービスでお客様のことを想った対応をしてほしいこと

このメッセージに、僕はすごく心打たれました。 僕自身や僕の家族で被害に遭った人はいなかったのであまり深く考えていなかったですが、周りの社員の中には家族の安否が分からない方もいたかもしれません。サービスの利用者の中にも被害に遭われた方がおそらくいたでしょう。

そういうことをすぐに思って社長自らメッセージを発信してくれていることに、僕はすごく感動しました。(と同時にそういう想像力や思いやりを欠いている自分に不甲斐無さを感じました) ペパボの中の人にとってはこれが当たり前の感覚なのかもなぁと思った、印象的な出来事でした。

あぁ、当時はこんな感想を持っていたんだなぁ。感覚としてはもう当然のことのようになっているけれど、改めて大事なことだなぁと感じました。

⑦『のっていき!』の安心感

自分ひとりでは実現できなかったであろうこのイベントが、様々な方の"のっていき"のおかげで実現までこぎつけ、

こういうことが社内でよく発生しているのを見かけます。

自分の最近の経験では、今年の5月中旬から7月末まで新卒13期生の技術研修の運営責任者をやっていたんですが、各研修コンテンツの社内講師のみなさんの「やっていき・のっていき」に大変助けられました。 運悪く、研修が始まったその日からコロナを発症してから6月上旬ごろまで万全に動けない時期が続いたのですが、周囲のみなさんのフォローのおかげで無事に運営することができました。本当に大感謝。

tech.pepabo.com


ふりかえってみると、どれも継続できているとわかったし、新たな観点にも気づけてよかったです。3ヶ月の記録を書いておいてよかったなぁ。今回のこの記録も、数年後に見直したらなにかお得なことがあるかもしれませんね。

*1:SUZURIのブランディングについてはこの記事が詳しいです

*2:明らかに複数のエンティティを1つのテーブルに詰め込みすぎだったので3つのテーブルに分解してデータを移行してコードも全面的にリファクタリングした。これはまた別途記事を書きたいなぁ。